第68話 近江八幡と軽井沢が繋がった!! その一
先日、妻と一緒に3泊4日の旅行に出かけた。
一応ささやかな旅行ではあったが、結婚25周年の銀婚式アニバーサリーのつもりであった。
夫婦での旅行は、昨秋の岡山への1泊プチ旅行を除けば、昨年1月の『チャングムを追っかけてツアー』(韓国ソウルに行って、チャングムのテーマパークで盛り上がったという旅行:自称)
以来である。
何とか日が取れそうだと判断できたのが10日程前だったので、海外はダメ、国内旅行も行き先で歩くのは面倒くさいということで、車で行くことに決めた。
車で行ける範囲を考えると(妻は運転ができない)、まあ軽井沢くらいが限界かということで目的地が決まった。
そして、軽井沢まで一気に走るのは大変だからと近江八幡で一泊することにした。
なぜ近江八幡かと言えば、同じ近畿でありながらいつも通過するだけで立ち寄ったことがなかったからである。
近江商人発祥の地である近江八幡は、昔の町並みが保たれていることでも有名である。
水郷の舟遊びと商家の町並み見学でぶらぶらするか。と保存地区を歩いていたら、レトロな郵便局が目に付いた。今は、骨董やおみやげ物売り場になっているようだ。
何気なく中に入ったら、その建物を設計したというヴォーリズ(ウイリアム・メレル・ヴォーリズ)という人の紹介コーナーが設けられていた。
どうもここは、旧近江八幡郵便局という建物らしい。

ヴォーリズ氏は、宣教師としての志で来日し、八幡商業の英語の教師を務めていたらしい。しかし、学校で宣教活動をしたため首になり、それをきっかけに実業の世界にも進出し、のちの近江兄弟社を創立した。また、設計家としても大変な活躍し全国に文化的な建築物を数多く残している。
展示されている資料を追っかけていると、そこの責任者と思しき男性が近付いてきて、ヴォーリズ氏の事をいろいろと説明してくれ始めた。
ヴォーリズは神戸や阪神間にも縁が深く、奥さんは神戸の子爵一柳家の娘さんだったとか。
我々の興味が高まってきたところで、その男性は展示している大きく引き伸ばされた古い写真を示しました。
『これは、軽井沢のテニスコートで、ほらここに写っているのは、美智子様がまだ若い時。そしてこちらの端の方にいるのがヴォーリズ。』
確かに外国人と日本人が交じった20人足らずの集合写真には、美智子皇后のまだ初々しい女学生の姿を見ることができる。
なぜ軽井沢のテニスコートでしかもその後の皇太子妃となられる美智子様とヴォーリズ氏は一緒に写っているのだろう。
これは軽井沢に急がなくてはならない。
たまたま適当に決めた軽井沢という目的地が意味を持ち始めたのであった。
つづく
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