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2006.10.11

第63話 好景気は百難隠す

私には実感がないけれども、世の中好景気のようです。
「いざなぎ景気」を超えて戦後最長だとか……。

Mil32071少し前まで日本経済は危ないとまことしやかに語られていたのが嘘のようです。
今度の安倍政権も、『経済成長なくして財政再建なし』をスローガンに、経済成長をいっそう押し進めていく姿勢です。

私の住む阪神地区は、つい最近まで、首都圏や中部圏と比べて、地盤沈下が著しいと評価されていましたが、今や地価も上がってきて、都市部をはじめとする要所では既にミニバブルが起こっているとか聞きます。

デフレ、不況に苦しんでいたときは、株価も地価も下げ続け、働き場所も無くてハローワークだけが賑わうという重苦しい状況でした。
多くの人が将来への不安感で、お金も使わず、冬篭りのような気分で日々を送っていたのです。
それが反転すると、今度はあっという間に、土地不足、人手不足、交通渋滞と十数年前に逆戻りしてしまいました。
資金需要が増えて、銀行の貸出金利も上がり続けています。

個人的には、どうもインフレの匂いを感じるのですが、そうだとしてもこの十数年の落ち込みや国の財政事情を考えるとある程度は是認されるのかもしれません。

何でも中庸が一番といわれますが、景気や物価の上昇も丁度良い落とし所に収まってほしいものです。


Dz185_lそれにしても、この数年間のジェットコースターのような景気の推移と人々の様子を見比べると面白いものがあります。
人は何時の時代でも「喉もと過ぎれば熱さを忘れる。」のだということがよく分かります。
少し前の大変な状況も既に忘れ去られているようです。

ただその反面、ここにきて、皆いろいろ不都合や不条理を感じることがあっても、余り声を上げて訴えることが無くなってきたように感じられます。
やはり、最悪期を越えて、少し将来の安心感が出、お腹が満たされていると、不安も減り、心持も穏やかになるのでしょうか。
もし、そうだとすると、為政者は少々その場しのぎ的な人気策であっても、景気を押し上げ、国民の懐具合を潤すことを第一優先にするでしょう。
そこさえ押さえておけば、日本人は少々大きな政策変更でも従順に付いて行けるようです。

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