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2006.08.16

第61話 戦後世代にとっての戦争

Yasukuni078月15日は、小泉首相の靖国神社参拝の賛否で明け暮れました。
戦後61年が経って、戦争に至る経緯やその原因、或いは責任論、戦争の悲惨さ等、戦争そのものに関わる議論が徐々に希薄になってきた印象を持ちました。
戦争経験世代が減って、戦後世代が大方を占めるようになれば、この傾向は今後益々はっきりしてくるでしょう。

Img799私達、昭和30年代初めの世代は、物心付いた時には既に復興していた為、戦争の痕跡を感じ取ることは殆んどありませんでした。
ただそれでも、親や親戚が、戦争の悲惨さを何度も繰り返し語ってくれました。
その説明では、なぜそんな悲惨な事が現実に起こってしまったのかを理解することはできませんでしたし、どこか物語を聞いているようでもありました。
それでも、現実に戦争を体験した人、それも自分にとって極近しい人の話は臨場感があり、理屈を超えて戦争は良くないものだという気持ちにさせられました。

今、我が国は、日米関係とアジアとの関係というある意味二律背反する立場のどちらを優先するかの決断を迫られています。
ただ、その前提に、日本も独立国としてもっと自らのプレゼンスを主張しながら、或いは見せつけながら事を進めなければならないという意識が強くあるようにも感じます。

9833315『戦争は悲惨で怖いものだ。戦争は良くない。』と国民総てが骨身に染ましていた感覚。
もしかして、その感覚のお蔭で戦後60年以上平和を保てたのかも知れないその感覚が、ここに来て賞味期限切れになりかけているようです。
代わって、『ほとぼりが醒めた』かのように勇ましい話が一人歩きし出そうとしています。

こう書く私達でさえ、戦争は聞いた話で実感がありません。従って、今後もっともらしい理屈が台頭してくるとしたら、それに流されてしまう危険性を自分の中にすら感じています。
ましてや、戦争に対してもっと実感が無く、ゲームの中で戦争をバーチャル体験している世代が増えいくに従い、潜在的な深刻さは増すことでしょう。

語り部も皆さんご高齢です。
今のうちに、他の国から言われるのではなく、歴史を検証して、なぜ戦争に至ったのか、歴史の教訓は何かを国民全員が改めて謙虚に学ぶ必要があると思います。
抽象的な平和論だけでは、歯止めにならない状況に至っています。

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